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インスタのDMでカフェに誘われたらネズミ講かも?勧誘の危険なサインと見分け方をステップで紹介

最近、インスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)を通じて、「カフェでお話ししませんか?」といった気軽な誘いから、実はネズミ講や悪質なビジネスに勧誘されるケースが急増しています。

この記事を読んでいるあなたも、もしかしたら心当たりのあるDMを受け取って「これって怪しいのかな?」「会っても大丈夫?」と不安を感じているかもしれません。

この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、インスタのDMで送られてくる怪しい勧誘の具体的な見分け方から、安全な断り方、万が一の対処法まで、誰にでも分かるようにステップ形式で徹底的に解説します。

この記事を最後まで読めば、危険な勧誘から自分の身を守るための具体的な知識と行動が身につき、安心してインスタグラムを楽しめるようになります。

目次

インスタのDMでカフェに誘う怪しい勧誘をすぐに見抜くための見分け方

まず結論からお伝えします。

インスタグラムのDMでカフェに誘われた際、それが危険なネズミ講の勧誘である可能性が高いケースには、いくつかの明確なサインが存在します。

これから紹介する特徴に一つでも当てはまれば、それは警戒すべきサインです。

ここでは、あなたがDMを受け取ったその瞬間に判断できるよう、最も重要な見分け方のポイントを具体的に解説していきます。

DMの目的が曖昧でとにかく会おうとする勧誘メッセージの見分け方

危険なネズミ講の勧誘DMの最大の特徴は、「何の目的で会いたいのか」が非常に曖昧である点です。

「あなたにすごく興味があって」「素敵な方なのでぜひお話してみたいです」「すごい情報があるんです」といった、具体性のない言葉で誘ってくる場合は非常に注意が必要です。

普通のビジネスであれば、例えば「弊社の新サービス、〇〇についてご説明したく存じます」のように目的が明確です。

しかしネズミ講の勧誘では、本当の目的である勧誘行為を隠すために、あえて話をぼかしてカフェなどに誘い出し、一度会ってしまえば断りにくいという状況を作ろうとします。

インスタのDMで具体的な用件を伝えず、ただひたすらカフェで会うことをゴールにしているようなメッセージは、典型的な勧誘の手口と判断する重要な見分け方の一つです。

プロフィールが非現実的なほどキラキラしているアカウントからの勧誘の見分け方

勧誘してくるアカウントのプロフィールも、重要な判断材料になります。

タワーマンションの高層階でのパーティー、高級ブランド品、ヨーロッパや南国の高級リゾート地での写真など、過剰なほど裕福な生活をアピールする投稿ばかりが並んでいる場合、それは勧誘のための演出である可能性が非常に高いです。

彼らは「このビジネスに参加すれば、あなたもこんなラグジュアリーな生活が手に入る」という憧れを抱かせることで、人を引き寄せようとします。

しかし、本当に成功している人は、むしろセキュリティの観点から私生活を過度に公開しない傾向にあります。

インスタ上で不自然なほど完璧な成功者像を演じているアカウントからのカフェへの誘いは、ネズミ講の勧誘である可能性を強く疑うべきサインであり、見分け方として非常に有効です。

すぐに儲かる話や人生が変わるという言葉を使うDMの勧誘の見分け方

「誰でも簡単に稼げる」「スマホ一つで月収100万円」「この話を聞けばあなたの人生は180度変わる」といった、甘い言葉がDMに含まれている場合も非常に危険です。

冷静に考えてみてください。

真っ当なビジネスに、何の努力もスキルもリスクもなく、大金が手に入るような話は絶対に存在しません。

このような表現は、労働やビジネスの本質を理解していない人や、現状に不満を抱えている人の射幸心を煽るための常套句です。

特に、初期投資や商品の購入が必要であることを巧妙に隠し、まずはカフェで会って「すごい話」を聞かせようとする手口が頻繁に見られます。

インスタのDMでこのような非現実的な成功をちらつかせてくる勧誘は、ネズミ講であると判断してまず間違いありません。

要注意なインスタネズミ講勧誘で頻繁に使われるDMの典型的な例文

具体的にどのようなDMが送られてくるのかを知ることは、危険な勧誘を瞬時に見分ける上で非常に役立ちます。

ここでは、実際に多くの人が受け取っているネズミ講勧誘DMの典型的なパターンをいくつか紹介します。

もしあなたの元に届いたDMがこれらに似ていたら、すぐに警戒レベルを最大に引き上げましょう。

インスタの投稿への共感を装って親近感を演出してくる勧誘DM

「〇〇さんの投稿、いつも素敵で拝見しています!特にこの間のカフェの写真、すごくセンスいいですね!私もカフェ巡りが好きなので、ぜひ一度情報交換も兼ねてお話ししてみたいです」といったDMは非常に多い典型的なパターンです。

あなたの投稿内容を具体的に褒めることで警戒心を解き、共通の趣味をアピールして「この人とは話が合いそう」と親近感を抱かせようとします。

しかし、その後のやり取りで巧みに「実は今、面白いビジネスをやっていて」「私のメンターのすごい人を紹介したい」といった話に誘導し、最終的にカフェでの面会に繋げようとするのが目的です。

このタイプの勧誘は、一見すると普通のファンからのメッセージに見えるため、見分け方が難しいですが、すぐにカフェで会う話に誘導してくる場合は警戒が必要です。

共通の知人やフォロー関係を理由に接触してくる勧誘DM

「はじめまして!〇〇さん(共通の知人)のところから飛んできました!〇〇さんからいつもお話を聞いていて、ぜひ一度ご挨拶したいと思いDMしました。もしよろしければ、近いうちにカフェでもいかがですか?」というDMも典型例です。

共通の知人の名前を出すことで、相手に絶大な安心感と信頼感を与え、無下に断りにくくさせるという、非常に巧妙な心理的テクニックです。

しかし、実際にその知人に確認してみると、勧誘者のことをよく知らなかったり、「自分も誘われて困っているんだ」というケースも少なくありません。

インスタで知らない相手から共通の知人をダシにカフェに誘われた場合は、まずその知人に直接確認を取ることが、騙されないための極めて重要なステップになります。

自己啓発やセミナーへの参加を匂わせてくる勧誘DM

「今の生活に心から満足していますか?」「あなたの夢を叶えるための特別な勉強会があるのですが、興味ありませんか?」といった、自己啓発や意識高い系の内容でアプローチしてくるDMも注意が必要です。

彼らは「成長」「自由」「仲間」「自己投資」といった、向上心のある人に響きやすい魅力的な言葉を使い、まずは無料または安価なセミナーや勉強会に誘い出します。

そしてその会場で、大音量の音楽や成功者のスピーチで参加者の気分を高揚させた雰囲気の中、本題であるネズミ講や高額商品の勧誘を行います。

インスタのDMでいきなり人生観を問うてきたり、カフェでの「勉強会」と称して会おうとしてきたりする勧誘は、背後に別の目的が隠されている可能性が極めて高いです。

インスタでネズミ講に勧誘してくるアカウントのプロフィールに見られる共通の特徴

勧誘DMを送ってくる相手のプロフィールを詳しくチェックすることは、ネズミ講かどうかを見分けるための確実な方法の一つです。

彼らのアカウントには、勧誘を成功させるために作り込まれた、いくつかの共通した特徴が見られます。

ここでは、その具体的な特徴を深掘りして解説します。

具体的な仕事内容が不明で抽象的な肩書を名乗っている

プロフィール欄に「自由なライフスタイルを実現」「夢を叶えるお手伝い」「旅する投資家」「プロジェクトオーナー」といった、具体的などんな仕事をしているのか全く分からない、抽象的で聞こえの良い肩書が書かれていることが多いです。

彼らは、アムウェイニュースキンといった特定のネットワークビジネスの名称を隠し、あたかも独自のビジネスで成功しているかのように見せかけます。

もし本当に真っ当なビジネスをしているのであれば、会社名や具体的な事業内容を明記するはずです。

インスタのプロフィールで職業が曖昧なアカウントからのカフェへの勧誘は、非常に怪しいと判断できます。

投稿内容がブランド品や海外旅行ばかりで生活感が全くない

投稿されている写真が、高級ホテルのプールサイド、ビジネスクラスの機内、高級腕時計やバッグなど、非日常的な成功アピールに極端に偏っているのも大きな特徴です。

友人とのランチや近所の公園といった、日常生活を感じさせるような投稿がほとんどなく、まるで雑誌の切り抜きのような写真ばかりが並びます。

これは、勧誘ターゲットに「この人のようになりたい」「この人の仲間に入りたい」と思わせるための、計算されたブランディング戦略です。

しかし、その多くはレンタル品であったり、短期間の旅行をあたかも日常であるかのように見せかけているケースがほとんどです。

インスタの投稿からリアルな生活感が感じられないアカウントは、勧誘目的である可能性が高いです。

ポジティブな名言や自己啓発的な言葉の投稿が非常に多い

「行動するから成功する」「感謝の気持ちを忘れずに」「仲間との絆が一番の財産」といった、ポジティブな名言や自己啓発的なフレーズが、写真のキャプションや画像自体に頻繁に使われます。

これは、彼らがターゲットとする「現状に不満があるが、どうすれば良いか分からない人」に響きやすい言葉だからです。

ポジティブなメッセージで共感と信頼を得て、「この人についていけば自分も変われるかもしれない」と思わせ、自分たちのコミュニティに引き込もうという意図があります。

インスタの投稿が過度にポエムのような自己啓発で埋め尽くされているアカウントからのカフェへの勧誘は、明確な警戒すべきサインです。

なぜインスタの勧誘はカフェを指定して会いたがるのかその理由

多くのネズミ講勧誘が、なぜDMでの説明を避け、わざわざ「カフェ」という場所を指定して会おうとするのでしょうか。

そこには、勧誘を成功させるための巧妙な心理的戦略が隠されています。

その理由を理解することで、あなたはより冷静に状況を判断できるようになります。

勧誘側がカフェを選ぶ理由

・一対一で話し込み、断りにくい状況を作るため

・雑談から信頼関係を築き、勧誘の成功率を上げるため

・その場で契約を迫り、冷静に考える時間を与えないため

一対一の閉鎖的な空間で断りにくい状況を作り出すため

カフェのテーブル席は、一対一でじっくりと話をするのに適した空間です。

勧誘者にとって、周りに多少の雑音があるカフェは、ターゲットの集中力を自分に向けさせつつ、「今、席を立ったら失礼かな」と思わせる逃げ出しにくい環境というメリットがあります。

一度席について飲み物を注文してしまうと、相手の話が終わるまで席を立つのは心理的に難しくなります。

この「断りにくい状況」を意図的に作り出し、長時間にわたって説得を試みるのが彼らの狙いです。

インスタのDMではなくカフェを指定するのは、こうした心理的な圧力をかけるためなのです。

信頼関係を築いた上で勧誘の話を切り出すため

いきなりDMで「ネズミ講をやりませんか」と言っても誰も乗りません。

そのため、まずはカフェで趣味や仕事の悩みなどの雑談を交わし、相手の悩みや夢を聞き出すことで「この人は私のことを理解してくれる」という信頼関係(ラポール)を構築しようとします。

そして、ターゲットが心を開いたタイミングを見計らって、「実は君のその夢を叶える素晴らしい方法があるんだ」と、本題の勧誘を切り出すのです。

カフェというリラックスした雰囲気を利用して相手の警戒心を解き、勧誘の成功率を高めることが大きな目的です。

インスタのDMでは不可能な、対面でのコミュニケーションによる信頼構築が、カフェを選ぶ大きな理由です。

その場で契約書にサインさせたり高額商品を契約させるため

最終的な目的は、その場で契約させることです。

カフェで長時間にわたってビジネスの魅力や仲間との成功体験を語り、ターゲットの気分が高揚したところで契約書や申込書を提示します。

「今この場で決断しないとこのチャンスは二度とない」「今日だけの特別キャンペーンで初期費用が安くなる」などと決断を急かし、冷静に考える時間を与えずにサインさせようとします。

もし自宅やオンラインでの説明であれば、家族に相談したり、インターネットで評判を調べたりする余裕が生まれてしまいます。

それを防ぐために、外部の空間であるカフェで即決させようとするのです。

インスタの勧誘DMからカフェに行く前に確認すべきことのステップ

もしあなたがインスタのDMでカフェに誘われ、少しでも興味を持った、あるいは断りきれずに会うことを考えているのであれば、必ず事前に確認すべきことがあります。

以下の3つのステップを踏むことで、ネズミ講の勧誘被害に遭うリスクを限りなくゼロに近づけることができます。

  1. ステップ1:ビジネスの具体的な内容や会社名をDMで質問する
  2. ステップ2:勧誘者の名前や会社名をインターネットで検索する
  3. ステップ3:共通の知人がいる場合はその人に直接確認を取る

ステップ1としてビジネスの具体的な内容や会社名をDMで質問する

まず最初に、「お会いするのは全く問題ないのですが、その前にどのようなお話か具体的に教えていただけますか?」「どのようなビジネスをされているのか、もしよろしければ会社名やサービス名を教えていただけますでしょうか?」とDMで明確に質問しましょう。

本当に正当なビジネスであれば、隠すことなく教えてくれるはずです。

ここで答えをはぐらかしたり、「会ってからじゃないと説明できないすごい話で」「一言ではとても説明できないんです」などと返信を濁してくる場合は、間違いなく怪しい勧誘です。

このたった一つの質問で、大半のネズミ講勧誘を見分けることが可能です。

ステップ2として勧誘者の名前や会社名をインターネットで検索する

もし相手が会社名や個人の名前を明かした場合は、すぐにその情報をGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べてください。

「(会社名) 評判」「(会社名) ネズミ講」「(勧誘者の名前) 勧誘」「(サービス名) 被害」といった複数のキーワードを組み合わせて検索するのがポイントです。

もし過去に問題があったり、悪評が立っていたりすれば、多くの情報が見つかります。

特に、消費者庁のウェブサイトや、国民生活センター、弁護士事務所などが発信している情報には注意深く目を通しましょう。

この一手間をかけるだけで、危険な勧誘から身を守ることができます。

ステップ3として共通の知人がいる場合はその人に直接確認を取る

DMで共通の知人の名前を出された場合は、絶対に鵜呑みにせず、必ずその知人に直接連絡を取ってください。

「〇〇さんという方からDMでカフェに誘われたのだけど、どういう人か詳しく知っていますか?」と確認しましょう。

前述の通り、あなたの知らないところで勝手に名前を使われている可能性があります。

また、知人自身が勧誘を受けて困っていたり、あるいは残念ながら既に参加してしまっている場合もあります。

いずれにせよ、第三者からの客観的な情報を得ることは、冷静な判断を下すために非常に重要です。

もしカフェでネズミ講の勧誘が始まってしまった時の断り方

万が一、断りきれずにカフェに行ってしまい、案の定ネズミ講の勧誘が始まってしまった場合でも、パニックになる必要はありません。

毅然とした態度で、かつ安全にその場を離れるための効果的な断り方が存在します。

ここでは、その具体的な方法を3つのシチュエーション別に紹介します。

興味がないことをはっきりと明確な言葉で伝える断り方

最も重要なのは、「興味がありません」とはっきりと意思表示することです。

「ちょっと考えておきます」「一度家に持ち帰って家族に相談してみます」といった曖昧な返事は絶対にNGです。

相手に「まだ可能性があるかもしれない」と無駄な期待をさせてしまい、後日さらにしつこい勧誘を受ける原因になります。

優しさや遠慮は不要です。

相手の目を見て、落ち着いた声で、しかし断固として「申し訳ありませんが、そのお話には全く興味がありませんので、この話は終わりにしてください」と伝えましょう。

一度明確に、きっぱりと断ることで、相手もそれ以上強くは出にくくなります。

その場で即決できない理由として法律やルールを盾にする断り方

相手がしつこく契約を迫ってくる場合は、「このような重要な契約は、特定商取引法で定められている通り、一度持ち帰って冷静に検討することが推奨されていますよね。今日この場ですぐに契約することはできません」と、法律を理由に断るのも非常に有効です。

実際に、連鎖販売取引(ネズミ講やマルチ商法)は特定商取引法で厳しく規制されており、クーリング・オフ制度など消費者を守るためのルールが定められています。

法律の知識があることを示すことで、相手も違法な勧誘行為を続けることを躊躇する可能性が高まります。

この方法は、相手のペースに乗せられないための強力な武器になります。

次の予定があることを理由にして物理的にその場を離れる断り方

話が長引きそうになったり、雰囲気が悪くなってきたと感じたら、「すみません、この後19時から友人と会う約束があるので、もう行かなければなりません」と、具体的な時間を挙げて次の予定があることを理由に席を立ちましょう。

これは嘘でも構いません。

そして、伝票を持ってすぐにレジに向かい、自分の飲み物代だけを支払ってさっさと店を出てください。

相手に引き留める隙を与えず、物理的にその場から離れることが最も安全で確実な対処法です。

無理に話を続ける必要は一切ありません。

インスタのDM勧誘で見分けるべきネズミ講とマルチ商法の違い

インスタで勧誘されるビジネスモデルとして、「ネズミ講」と「マルチ商法(MLM)」という言葉をよく耳にしますが、この二つは法律上、明確に区別されています。

この違いを正しく理解しておくことは、勧誘の手口を見分け、その危険度を判断する上で非常に役立ちます。

ここでは、その違いを初心者にも分かりやすく表で解説します。

項目 ネズミ講(無限連鎖講) マルチ商法(連鎖販売取引)
合法性 違法(犯罪) 合法(ただし厳しい規制あり)
目的 金品の配当(後続会員の会費が原資) 商品の販売
商品の有無 無い、または価値のないもの 存在する(化粧品、洗剤、健康食品など)
主な収入源 新規会員を勧誘した際の紹介料や会費 商品の販売利益や販売員の育成報酬
破綻リスク 構造的に必ず破綻する 破綻はしないが、成功は極めて困難

商品の流通が全く存在しない金銭の配当が目的のネズミ講

ネズミ講(法律上の名称は無限連鎖講)は、商品の販売やサービスの提供が全く、あるいはほとんどなく、会員が支払う高額な会費や入会金だけが収益源となっている組織のことです。

後から参加した人の会費を、先にいた会員で分配するだけの自転車操業の仕組みであり、組織が拡大し続けない限り必ず破綻します。

これは「無限連鎖講の防止に関する法律」によって明確に禁止されている、参加するだけで犯罪に加担することになる完全な違法行為です。

インスタの勧誘で、商品の話が一切なく「会員を増やすだけで儲かる」という話が出てきたら、それは違法なネズミ講であり、絶対に関わってはいけません。

一応は商品の販売を目的としている合法的なマルチ商法

マルチ商法(法律上の名称は連鎖販売取引)は、特定商取引法で認められている合法的なビジネスモデルです。

アムウェイの洗剤やニュースキンの化粧品のように、実際に商品が存在し、その商品を販売したり、新たな販売員を勧誘したりすることで収益を得る仕組みです。

しかし、合法とはいえ、勧誘方法には厳しい規制があります。

会社名や目的を告げずに勧誘したり(不実告知の禁止)、儲かるかのように誇大な説明をしたり(誇大広告の禁止)することは明確に禁止されています。

インスタのDMでカフェに誘う手口は、この規制を逃れるためのグレーな行為であることが多いのです。

合法でも問題が多いマルチ商法の勧誘と見分け方の注意点

マルチ商法は合法ですが、多くの場合は友人関係を金銭関係に変えてしまい人間関係を壊したり、売れない在庫を大量に抱えて借金を作ったりするリスクが伴います。

「誰でも成功できる」「権利収入で自由な生活」という勧誘トークを鵜呑みにするのは非常に危険です。

実際には、ごく一部の上位会員しか大きな利益を得られないピラミッド構造になっています。

インスタで見かけるキラキラした投稿は、このごく一部の成功者(あるいは成功者を演じている人)によるものです。

合法か違法かという点だけでなく、そのビジネスが本当に自分にとって健全で持続可能なものなのかを冷静に見極める視点が、見分け方において最も重要です。

インスタのネズミ講勧誘で実際にあった被害事例と体験談

ここでは、実際にインスタグラムのDMをきっかけとしたネズミ講や悪質な勧誘によって、被害に遭ってしまった人のリアルな事例を紹介します。

他人の失敗から学ぶことは、同じ過ちを繰り返さないための最も効果的な予防策です。

これらの体験談をどうか自分ごととして捉えてみてください。

カフェでの勧誘を断れず高額な入会金を支払ってしまった事例

都内在住の20代女性Aさんは、インスタで知り合った同年代の女性から「素敵な写真を撮るコツを教えますよ」とDMで誘われ、お洒落なカフェで会うことになりました。

カフェでは写真の話もそこそこに、「今の収入に満足してる?私たちと一緒にやれば、好きなことで生きていけるよ」と、投資コミュニティへの勧誘が始まりました。

「怪しい」と思いつつも、相手の巧みな話術と「ここで断ったら空気が悪くなる」というプレッシャーから断れず、数時間にわたる説得を受け、その場で30万円の「コンサル料」という名目の入会金をクレジットカードで支払ってしまいました。

後日、そのビジネスが実態のないネズミ講に近いものであると知り、消費者センターに相談したものの、お金を取り戻すことはできず、深い後悔に苛まれたという事例です。

友人だと思っていた相手からの勧誘で人間関係が壊れた事例

大学時代の友人Bから、久しぶりにインスタのDMで「最近どうしてる?近況報告も兼ねてカフェでお茶しない?」と連絡が来たCさん。

喜んで会いに行ったところ、Bさんは健康食品のパンフレットを取り出し、「このサプリがすごくて。君も一緒にビジネスとして広めない?」とマルチ商法の勧誘を始めました。

Cさんが「ごめん、そういうのは興味ないんだ」とやんわりと断ると、Bさんの態度が豹変。

「君のためを思って教えてあげたのに」「いつまでも会社員でいるつもり?意識が低い」などと人格を否定するような言葉を浴びせられました。

この一件で、長年の友情は完全に壊れてしまったそうです。

インスタをきっかけとした勧誘は、大切なお金だけでなく、かけがえのない人間関係をも破壊する危険性もはらんでいます。

勧誘を断った後にインスタ上で嫌がらせを受けた事例

インスタのDMでカフェに誘われ、マルチ商法の勧誘だと気づいたDさんは、その場で「興味ありませんので失礼します」とはっきり断りました。

すると後日、その勧誘者から「あいつは人の成功を妬む奴だ」といった内容のストーリー投稿で、遠回しな誹謗中傷をされてしまいました。

さらに、勧誘者の仲間と思われる複数のアカウントから、嫌がらせのようなDMが届くようになり、精神的に追い詰められてしまったというケースです。

勧誘を断る際には、後腐れなく関係を断ち切るためにも、冷静かつ毅然とした対応と、その後のブロックが不可欠です。

怪しいインスタのDM勧誘アカウントを報告しブロックする方法

ネズミ講などの怪しい勧誘DMを受け取った場合、ただ無視するだけでなく、インスタグラムの運営に報告(通報)し、さらにそのアカウントをブロックすることで、あなた自身と他のユーザーを危険から守ることができます。

ここでは、その具体的な操作手順を分かりやすく解説します。

インスタグラムの機能を使ってスパムや詐欺として報告する手順

まず、問題のあるアカウントのプロフィールページを開きます。

画面の右上にある「…」(三点リーダー)のアイコンをタップし、表示されたメニューから「報告する」を選択します。

次に「特定のアカウントを報告」を選び、報告の理由として「スパムである」や「詐欺または不正行為」などを選択します。

インスタグラムが報告内容を確認し、規約違反であると判断すれば、そのアカウントに対して警告や機能制限、削除などの措置が取られます。

この行動は完全に匿名で行われるため、相手にあなたが報告したことが知られる心配は一切ありません。

今後一切の連絡を断つためのアカウントブロックの具体的な操作方法

報告と合わせて、必ずブロック機能も活用しましょう。

相手のプロフィールページ右上にある「…」アイコンをタップし、「ブロック」を選択します。

すると、「このアカウントと、この人が今後作成する新しいアカウントをブロックしますか?」という確認画面が表示されるので、そのまま「ブロック」をタップします。

これにより、相手はあなたの投稿を見ることができなくなり、DMを送ることも、あなたを検索することもできなくなります。

自分の心の平穏を守り、しつこい連絡を完全にシャットアウトするためにも、少しでも怪しいと感じたアカウントは躊躇なくブロックすることが重要です。

自分のアカウントのプライバシー設定を見直して自衛する方法

知らないアカウントからのDM勧誘を未然に防ぐために、自身のアカウントのプライバシー設定を見直すことも非常に有効な自衛策です。

インスタグラムの設定画面から「プライバシー設定」に進み、「メッセージ」の項目を調整します。

「あなたのフォロワー」からのメッセージは受信し、「その他の人」からのメッセージは「リクエスト」フォルダに振り分けるように設定できます。

また、究極の自衛策として、アカウント自体を「非公開アカウント」に設定すれば、あなたが承認したフォロワー以外はあなたの投稿を見たり、DMを送ったりすることができなくなり、勧誘のリスクを大幅に減らすことができます。

まとめ:インスタのDMとカフェでの勧誘には警戒を怠らず自分の身を守る見分け方を実践しよう

ここまで、インスタグラムのDMを悪用したネズミ講や悪質なビジネス勧誘の手口、その具体的な見分け方、そして対処法について詳しく解説してきました。

最後に、あなたの身を守るために最も重要なポイントを改めて確認し、今後の行動に繋げましょう。

インスタのDMで具体的な用件を言わずにカフェに誘う勧誘はまず疑う

この記事で繰り返しお伝えしてきた通り、インスタのDMで「とにかく会いましょう」「カフェで話したい」と具体的な目的を明かさない勧誘は、ほぼ例外なく危険なサインです。

真っ当な用件であれば、隠す必要は何もありません。

この大原則を常に頭に入れておけば、多くの怪しい勧誘を入り口の段階で見分けることができます。

安易に会う約束をする前に、まずはDMで目的を明確にさせることを徹底してください。

カフェで勧誘が始まっても興味がないならはっきりと断る勇気を持つ

もし万が一、カフェで勧誘を受けてしまっても、罪悪感を感じる必要は全くありません。

あなたの大切な時間とお金を、興味のないことに使う義務はないのです。

「興味がありません」とはっきりと伝える勇気を持ってください。

相手の機嫌を損ねることを恐れて曖昧な態度を取ることが、最も事態を悪化させます。

あなたの意思を尊重しない相手との関係は、そもそも維持する必要のないものです。

この記事で紹介したネズミ講勧誘の見分け方をブックマークしていつでも確認できるようにしよう

インスタのDMでの勧誘手口は、日々巧妙化しています。

今日読んだ知識も、時間が経てば忘れてしまうかもしれません。

ぜひこの記事をスマートフォンのブックマークやお気に入りに登録し、怪しいDMが来た時にいつでも見返せるようにしておくことを強くお勧めします。

今日からできるアクションプラン

1.怪しいDMはまず「目的」を質問する!

2.断るときは「興味ありません」とキッパリ言う!

3.少しでも怪しいアカウントは即「報告&ブロック」!

正しい知識という武器を持つことが、巧妙なネズミ講の勧誘からあなた自身を守る最も確実な方法です。

あなたのインスタグラムライフが、安全で楽しいものであることを心から願っています。

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