MENU

【2024年最新情報】公務員の副業はいつから解禁?国家公務員と地方公務員別に許可される仕事と始め方を徹底解説

「公務員でも副業ってできるの?」「副業が解禁されたって聞いたけど、いつから始められるんだろう?」そんな疑問をお持ちではありませんか。

政府が推進する働き方改革の流れを受け、公務員の副業に関するルールも着実に変わりつつあります。

この記事では、公務員の副業に関する2024年最新の情報を、国家公務員と地方公務員の違いにも触れながら、初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。

許可されやすい副業の具体例から、失敗しないための正式な申請手順、そして税金の話まで、あなたの副業への第一歩を力強く後押しする情報を具体的にお届けします。

目次

結論として公務員の副業はいつから解禁されているのか最新情報を解説

まず最初に、皆さんが最も知りたい結論からお伝えします。

「公務員の副業はいつから解禁されるのか」という疑問に対しては、「すでに部分的に解禁されているが、厳しい条件付きである」というのが現在の正確な答えです。

ここでは、その現状と今後の見通しについて詳しく見ていきましょう。

公務員の副業は完全に自由化されたわけではなく条件付きで許可されているのが現状です

公務員の副業は、世間で使われる「解禁」という言葉からイメージされるような、誰でも自由に何でもできるようになったわけではありません。

国家公務員法や地方公務員法には、公務員の義務として「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「職務専念の義務」という三大原則が定められています。

副業が許可されるのは、あくまでこれらの原則に反しない範囲に限られます。

つまり、本業の職務に支障がなく公務員としての社会的な信頼を損なわず、かつ営利企業の役員になるなど特定の利害関係を持たない、といった厳しい条件のもとで、一部の活動が認められているのが2024年現在の最新状況なのです。

公務員の副業解禁がいつから進み始めたのかその背景にある社会的な動き

公務員の副業容認の流れが本格的に始まったのは、政府が「働き方改革」を強力に推進し始めた2018年ごろからです。

この動きの背景には、深刻化する労働力人口の減少を見据え、個人のスキルアップや専門知識の活用を促すことで社会全体の活力を維持したいという国の狙いがありました。

特に、兵庫県神戸市や奈良県生駒市といった地方自治体が、地域貢献に繋がる副業を職員に認める独自のガイドラインを先進的に策定したことが大きな転機となりました。

これらの自治体の成功事例がモデルとなり、「公務員が地域のためにスキルを活かす」という前向きな副業のあり方が国全体に広がり、国家公務員についても公益性の高い活動を中心に副業が容認される方向へと舵が切られたのです。

今後の公務員の副業解禁の見通しと将来的なルールの変化についての予測

今後、公務員の副業に関するルールは、さらに緩和されていく可能性が高いと予測されます。

社会全体のデジタル化や働き方の多様化は、もはや公務員の世界も無関係ではいられません。

特に、専門的なスキルを持つ職員がその能力を地域社会で活かすことは、行政サービスの質の向上にも直接繋がるため、国や自治体にとってもメリットが大きいからです。

将来的には、より具体的な副業許可の基準がリスト化されたり、オンラインでの申請手続きが簡素化されたりする可能性があります。

ただし、全面的な自由化ではなく、あくまで「公益性」や「地域貢献」といった軸は維持され、公務員としての品位を保つためのルールは存続するでしょう。

国家公務員の副業に関する最新情報と具体的な許可基準を詳しく解説

次に、国家公務員の副業について見ていきましょう。

国家公務員と一言で言っても、所属する省庁によって細かい規定が異なる場合がありますが、ここでは人事院が示す基本的な考え方と、どのような副業が許可されやすいのか、その基準を具体的に解説します。

国家公務員の副業を規定する人事院規則の概要と最新の通達内容

国家公務員の副業は、主に人事院規則14-8(営利企業の役員等との兼業)とその運用を定めた通達によってルールが決められています。

この規則により、自ら事業を営むこと(自営業)や、会社の社長や取締役といった役員になることは、原則として固く禁止されています。

しかし、2019年に人事院から出された通達により、職員の職務の公正性や信頼性が損なわれない限り、社会貢献活動などの公益性が高い副業は許可されやすくなりました。

最新の動向としては、デジタル分野の専門知識を活かした講演活動や、語学力を活かした翻訳ボランティアなど、時代のニーズに合わせた専門的な副業への理解が深まっている傾向にあります。

国家公務員が副業の許可を得るための三つの重要な原則とは何か

国家公務員が副業の許可を得るためには、以下の三つの原則を絶対にクリアする必要があります。

  1. 職務専念の義務に支障がないこと
    副業に時間を取られすぎて本業のパフォーマンスが落ちたり、勤務中に副業の対応をしたりすることは許されません。
  2. 公務の信用を傷つけないこと
    例えば、特定の企業と癒着していると疑われるような活動や、公務員の品位を落とすような仕事は認められません。
  3. 守秘義務に違反しないこと
    職務上知り得た未公開情報や個人情報を副業に利用することは、法律で厳しく禁じられています。

この三原則を基に、最終的な許可権限を持つ任命権者(各省大臣など、所属組織のトップ)が、個別の案件ごとに許可するかどうかを慎重に判断します。

許可されやすい国家公務員の副業の具体例と許可されにくい副業の違い

国家公務員で許可されやすい副業の具体例としては、公益性が高く、本業への影響が少ないものが中心です。

例えば、非営利団体(NPO)での社会貢献活動、地域のスポーツ少年団での指導、大学での単発の講演や専門雑誌への執筆活動、親から相続した実家を貸す程度の小規模な不動産賃貸業などが挙げられます。

一方で、許可されにくいのは、深夜に及ぶ肉体労働系のアルバイトや、利害関係のある企業からの高額な報酬を受け取るコンサルティング、大規模な事業運営などです。

特に、公務員としての立場や知識を利用したと見なされるような活動は、まず許可されないと考えましょう。

地方公務員の副業解禁状況は自治体で違うあなたの地域の最新情報を確認する方法

地方公務員の副業ルールは、国家公務員よりもさらに多様です。

各自治体が独自に条例やガイドラインを定めているため、お住まいの地域によって許可される範囲が大きく異なります。

ここでは、地方公務員の副業の現状と、ご自身の自治体の情報を調べる具体的な方法について解説します。

地方公務員の副業ルールが国家公務員と異なる理由と自治体ごとの差

地方公務員の副業ルールは、地方公務員法という国の法律に基づいていますが、その具体的な運用方法は各地方公共団体の判断に委ねられています。

これを「地方分権」といい、それぞれの地域の実情に合わせてルールを決められるため、自治体ごとに大きな差が生まれるのです。

そのため、先進的な自治体では、地域活性化を目的として職員の副業を積極的に推進している一方、保守的な自治体では依然として副業に厳しい姿勢を取っている場合があります。

例えば、兵庫県神戸市ではNPO活動だけでなく、地域貢献につながる営利企業での副業も認めるなど、全国でも先進的な基準を設けています。

このように、自治体の財政状況や人口、地域が抱える課題、そして首長(市長や知事)の考え方によって、副業解禁の進み具合に大きな差が生まれているのです。

あなたの所属する自治体の副業に関する条例やガイドラインを調べる具体的な手順

ご自身の自治体の副業ルールを知るためには、以下の手順で確認するのが確実です。

  1. 自治体の公式ウェブサイトを確認する
    まずは「(自治体名) 職員 服務規程」や「(自治体名) 職員 副業 ガイドライン」といったキーワードで検索してみましょう。多くの自治体では、職員向けの条例や服務規程、副業に関する指針などをPDFファイル等で公開しています。
  2. 人事課や総務課に直接問い合わせる
    ウェブサイトで見つからない場合や、内容が分かりにくい場合は、人事担当部署に直接問い合わせるのが確実です。その際は、「副業の可否について、最新の規定を確認させていただきたいのですが」と丁寧に質問しましょう。匿名ではなく、所属と氏名を名乗った上で正式な手続きとして質問するのがマナーです。

まずは自分で調べ、それでも不明な点があれば担当部署に確認するという流れがスムーズです。

先進的な取り組みをしている地方自治体の事例から学ぶ副業の可能性

地方公務員の副業の可能性を探る上で、先進的な自治体の事例は非常に参考になります。

  • 奈良県生駒市
    「地域貢献応援制度」を設け、職員がNPO法人などで活動し、実費弁償を超える報酬を得ることを許可しています。
  • 宮崎県新富町
    町の課題解決に繋がる副業を「複業」と位置づけ、職員に推奨しています。実際に町の特産品であるライチのPRや販売促進に関わる職員もいます。
  • 長野県
    「ソーシャル・イノベーション」を推進するため、NPO活動等に従事する場合の兼業許可基準を明確化しています。

これらの事例から、自分のスキルを「地域のために活かす」という視点を持つことが、地方公務員の副業許可を得るための重要な鍵であることがわかります。

公務員が副業を始める前に絶対に確認すべき法律と服務規程の重要ポイント

副業を始める前には、その土台となる法律や服務規程を正しく理解しておくことが不可欠です。

これを知らないまま副業を始めてしまうと、意図せずルール違反となり、最悪の場合、職を失うような厳しい処分を受けることにもなりかねません。

ここでは、公務員の行動を縛る重要な三つの義務について、改めて詳しく解説します。

公務員の行動を制限する信用失墜行為の禁止という重要な原則について

国家公務員法第99条および地方公務員法第33条には「信用失墜行為の禁止」が定められています。

これは、「公務員が、その職の信用を傷つけ、または公務員全体の不名誉となるような行為をしてはならない」という、非常に重い規定です。

副業においては、反社会的な組織が関わる活動はもちろんのこと、公序良俗に反するようなビジネス(例:過度に射幸心を煽るものなど)、職務の公正さを疑われるような特定の企業との過度な関わりなどがこれに該当します。

副業を選ぶ際は、「この活動は、『公務員』という立場として、世間からどう見られるか」という視点を常に持つことが重要です。

職務上知り得た情報を漏らしてはいけない守秘義務の具体的な範囲

国家公務員法第100条および地方公務員法第34条で定められている「守秘義務」も、副業において極めて重要です。

これは、在職中はもちろん、退職後も生涯にわたって職務上知り得た秘密を漏らしてはならないという義務です。

例えば、まだ公表されていない都市開発計画の情報を利用して不動産投資を行ったり、窓口業務で知り得た住民の個人情報を利用して名簿を作成・販売したりするような行為は、重大な法律違反となり、刑事罰の対象にもなります。

副業の許可を申請する際には、その活動内容が、本業で得た情報とは一切関係ないことを明確に説明できる必要があります。

本業に集中するための職務専念の義務と副業の両立における注意点

国家公務員法第101条および地方公務員法第35条には「職務専念の義務」が定められています。

これは、職員は法律で定められた場合を除き、勤務時間中、その職務の遂行に専念しなければならないという原則です。

副業は、当然ながら勤務時間外に行う必要がありますが、勤務時間外の活動であっても本業に影響を及ぼせばこの義務に違反すると見なされる可能性があります。

例えば、深夜までの副業で翌日の業務中に居眠りをしてしまったり、勤務時間中に副業の連絡が頻繁に入って集中できなかったりするようでは問題です。

副業に充てる時間や労力は、あくまで本業に100%の力で取り組める範囲に留めるという、徹底した自己管理が求められます。

現役公務員にも許可されやすい副業の種類を具体例を交えて徹底紹介

では、具体的にどのような副業であれば、公務員でも許可されやすいのでしょうか。

ここでは、先ほど解説した三つの義務に違反する可能性が低く、実際に多くの公務員が取り組んでいる、または許可を得やすい副業のジャンルを、具体的なサービス名も交えながらご紹介します。

地域貢献や公益性が高い活動として認められやすい非営利活動やボランティア

最も許可を得やすい副業の筆頭は、NPO法人での活動や地域のボランティア活動です。

例えば、地域の子供たちに勉強を教える学習支援、高齢者施設でのレクリエーション補助、地域の清掃活動や防災イベントの運営手伝いなどが挙げられます。

これらの活動は、公務員の「地域貢献」という側面と親和性が高く、報酬が発生したとしても、それが交通費などの実費弁償程度であれば問題視されにくい傾向にあります。

こうした情報は、お住まいの自治体の社会福祉協議会のウェブサイトや、ボランティアセンターなどで探すことができます。

専門知識やスキルを活かせる講演活動や執筆業といった知的生産活動

自身の専門知識や趣味で培ったスキルを活かす副業も、許可を得やすい分野です。

例えば、防災担当の職員が地域の自主防災組織で講演を行ったり、語学が得意な職員が地域の国際交流センターで翻訳を手伝ったりするケースです。

また、趣味の登山や歴史に関する知識をまとめて電子書籍を出版したり、ブログや情報発信プラットフォームで記事を公開したりすることも考えられます。

ただし、執筆内容が職務上の秘密に触れないよう細心の注意が必要であり、事前に所属長に内容を確認してもらうなどの配慮が求められます。

本業に支障が出にくい小規模な資産運用としての不動産賃貸業

相続で親から受け継いだ実家を貸し出すといった、小規模な不動産賃貸業も伝統的に認められやすい副業の一つです。

人事院の規定では、以下の基準内であれば、事業的規模とは見なされず、許可を得やすいとされています。

  • 独立家屋の賃貸: 5棟未満
  • アパート等の賃貸: 10室未満
  • 年間の賃料収入: 500万円未満

重要なのは、入居者対応や建物のメンテナンスといった管理業務を不動産管理会社に委託し、自主管理による手間が本業に影響を及ぼさないようにすることです。

あくまで資産運用の一環であり、事業的な規模にならないことが許可のポイントです。

ウェブサイト制作やデザインなどオンラインで完結するスキルベースの副業

近年、許可事例が増えているのが、オンラインで完結するタイプのスキルベースの副業です。

例えば、プログラミングやウェブデザインのスキルを活かして、クラウドソーシングサイトで単発の案件を受注するケースです。

また、イラストが得意な人がスキルマーケットでSNS用のアイコン作成を請け負うことも可能です。

これらの副業は、自宅で勤務時間外に自分のペースで行えるため職務専念の義務に違反しにくく、発注者が不特定多数であるため特定の利害関係も生まれにくいことから、許可を得るための説明がしやすいという大きなメリットがあります。

初心者公務員でも安心して始められる副業の具体的な探し方とプラットフォーム

許可されやすい副業のジャンルがわかったところで、次に「どうやってその仕事を探せばいいのか」という疑問が湧いてくるでしょう。

ここでは、副業初心者である公務員の方が、安全かつ手軽に始められる仕事の探し方と、具体的なサービスについてご紹介します。

クラウドソーシングサイトを活用して単発の小さな案件から始める方法

副業の第一歩として最もおすすめなのが、日本最大級のクラウドソーシングサイトの活用です。

これらのサイトには、データ入力やアンケート回答、簡単な記事作成(ライティング)など、特別なスキルがなくても始められる仕事が豊富にあります。

まずは簡単な「タスク形式」の案件から挑戦し、「副業で報酬を得る」という経験を積むのが良いでしょう。

単発の仕事が中心なので本業との両立もしやすく、公務員の副業申請の際にも「特定の企業との継続的な契約ではない」と説明しやすい利点があります。

自分の得意を商品にするスキルマーケットで趣味や特技を活かす方法

もしあなたにイラスト作成、デザイン、動画編集、占い、キャリア相談といった何かしらの得意なことがあるなら、スキルマーケットがおすすめです。

これらのサービスでは、自分のスキルを「商品」として出品し、それを必要とする人に購入してもらいます。

例えば「SNS用のアイコンを3,000円で作成します」「30分間、あなたのキャリアの悩みを聞きます」といった形でサービスを提供できます。

自分のペースで価格や作業量を決められるため、公務員でも無理なく続けやすく、過度な労働になりにくいのが特徴です。

地域に特化した求人サイトや自治体の広報誌で地域貢献型の仕事を探す

地方公務員の方で、特に地域貢献に繋がる副業を探している場合は、地域密着型の情報源を活用しましょう。

  • 地元のNPO法人や一般社団法人が運営する求人サイト
  • 自治体が発行する広報誌や回覧板の募集欄
  • 社会福祉協議会のウェブサイトや掲示板

こうした媒体には、地域のイベントスタッフや、高齢者向けスマホ教室の講師、子ども食堂の手伝いといった募集が掲載されていることがあります。

これらの仕事は、公務員の副業として許可を得る際の「公益性」や「地域貢献」という大義名分を立てやすく、非常に有力な選択肢となります。

公務員の副業申請はいつからどうやるのか具体的な手続きと注意点をステップで解説

副業を始める決意が固まったら、次はいよいよ正式な申請手続きです。

無許可で始めてしまうと後で取り返しのつかない問題になるため、必ず正規のルートで許可を得る必要があります。

ここでは、副業の許可申請をどのような手順で進めていけばよいのか、具体的なステップと注意点を解説します。

ステップ1としてまずは所属長への事前相談と内諾を得ることから始める

いきなり申請書を人事課に提出するのではなく、まずは直属の上司である所属長(課長など)に「実は、副業を考えているのですが、少しご相談よろしいでしょうか」と口頭で相談することから始めましょう。

この事前相談の段階で、どのような副業をなぜやりたいのか(スキルアップや地域貢献のため、など前向きな理由)本業に支障が出ないようにどう配慮するのかを丁寧に説明します。

上司の理解を得られれば、その後の手続きが格段にスムーズに進みます。

この「根回し」とも言える丁寧なコミュニケーションが、円滑な許可取得の最大の鍵を握ります。

ステップ2として定められた様式の自営兼業承認申請書を作成し提出する

上司の内諾が得られたら、次に「自営兼業承認申請書(兼業許可申請書など自治体により名称は異なる)」という正式な書類を作成します。

この書類には、副業の名称、活動内容、期間、時間、場所、報酬の見込み額などを具体的に、かつ正確に記入する必要があります。

ここで重要なのは、いかに「公務員の三原則に違反しないか」を客観的な事実で示せるかです。

例えば、活動時間が平日の夜や休日に限定されていること、利害関係のある企業ではないこと、職務上の情報を使用しないことなどを明確に記載しましょう。

ステップ3として任命権者による審査と許可または不許可の決定を待つ

申請書を提出した後は、任命権者(市長や知事、省庁の大臣など)による審査を待つことになります。

実際には、人事担当部署が申請内容を精査し、先述の三原則や各自治体のガイドラインに照らし合わせて問題がないかを確認します。

審査には数週間から1ヶ月程度かかることが一般的です。

この間、内容について追加で資料の提出を求められたり、担当者からヒアリングが行われたりすることもあります。

そして最終的に、許可、条件付き許可(例:活動時間を制限する等)、または不許可のいずれかの結果が文書で通知されます。

一度許可が出ても油断は禁物で毎年更新手続きが必要な場合もある

無事に副業の許可が得られたとしても、それで終わりではありません。

多くの自治体や省庁では、副業の許可は1年ごとの更新制となっています。

そのため、年度末などの定められた時期に、活動実績の報告とともに再度申請手続きを行う必要があります。

また、許可された当初と活動内容が大きく変わったり、報酬額が想定を大幅に超えたりした場合には、その都度、変更の届け出をしなければなりません。

許可は永続的なものではないということを肝に銘じ、常に誠実な対応を心がけましょう。

副業収入がある公務員が注意すべき確定申告と税金の知識

副業で収入を得るようになると、新たなお金の悩み、つまり税金の問題が発生します。

特に公務員は年末調整で納税が完結することが多いため、確定申告に不慣れな方が多いかもしれません。

ここでは、副業収入がある場合の確定申告の基本について、絶対に押さえておくべきポイントを解説します。

副業による所得が年間20万円を超えた場合に必要となる確定申告の基本

給与所得者である公務員が副業で得た「所得」の合計が、年間で20万円を超えた場合、原則として確定申告を行い、所得税を納める義務があります。

ここで注意したいのは「所得」という言葉です。

これは単純な売上(収入)ではなく、収入から必要経費を差し引いた金額を指します。

例えば、ライティングで25万円の収入があっても、取材のための交通費や書籍代で6万円の経費がかかっていれば、所得は19万円となり、この副業だけでは確定申告の義務は生じません。

この20万円という基準は、一つの副業ではなく、年間の全ての副業所得を合算した金額で判断しますので注意してください。

確定申告で住民税の徴収方法を普通徴収にしないと副業が職場にバレる可能性

確定申告をすると、その情報があなたが住む市町村役場に送られ、翌年度の住民税額が決定されます。

この時、何も手続きをしないと、本業の給与から天引きされる住民税額(これを特別徴収といいます)が、副業で稼いだ分だけ増額されてしまいます。

給与計算を行う職場の経理担当者は、あなたの給与額に対して住民税が不自然に高いことに気づき、そこから副業が発覚するケースが非常に多いのです。

これを避けるためには、確定申告書の第二表にある「住民税に関する事項」の欄で、必ず「自分で納付(普通徴収)」を選択する必要があります。

これにより、副業分の住民税の納付書が自宅に直接送られてくるため、職場に知られるリスクをほぼゼロにできます

副業収入の管理と経費計上のために日頃から領収書などを整理しておく重要性

副業の所得を正しく計算し、払い過ぎの税金をなくすためには、日頃から収入と経費をきちんと管理しておくことが極めて重要です。

  • 副業のために購入したパソコンやソフトの代金
  • 勉強のための書籍代やセミナー参加費
  • 打ち合わせの際の交通費や喫茶代
  • 仕事で使うインターネットの通信費

これらは経費として収入から差し引くことができ、結果的に納める税金が少なくなります。

その証拠として、支払い時の領収書やレシートを必ず保管しておく癖をつけましょう。

会計ソフトの「freee」や「マネーフォワード クラウド確定申告」などを利用すると、日々の収支管理や確定申告書の作成が驚くほど簡単になるのでおすすめです。

公務員の副業がバレる主な原因と発覚した場合のリスクを正しく理解する

たとえルールを守って正式な許可を得ていても「もし副業がバレたらどうしよう」という不安はつきものです。

ここでは、どのような経緯で副業が職場に発覚するのか、その主な原因と、万が一無許可の副業がバレてしまった場合にどのような処分が待っているのかについて、正しく理解しておきましょう。

同僚や住民からの密告やタレコミによって副業が発覚するケース

最も多い発覚原因の一つが、残念ながら人間関係に起因する「密告」です。

副業で少し稼げるようになったことを同僚に自慢してしまったりSNSで副業に関する情報を不用意に発信してしまったりすることで、それを快く思わない人から人事担当部署へ通報されることがあります。

また、地方公務員の場合は、地域住民との距離が近いため、副業をしている姿を住民に見られてしまい、「あの職員さん、夜に飲食店で働いているけど大丈夫なの?」といった形で役所に情報が寄せられるケースもあります。

許可を得ていたとしても、職場内外でむやみに話さない慎重さが求められます。

確定申告の住民税通知が原因で経理担当者にバレる典型的なパターン

先ほども詳しく解説しましたが、税金関係は副業発覚の王道ルートです。

確定申告の際に住民税の納付方法を「普通徴収」にし忘れると、副業収入が上乗せされた住民税額が「特別徴収税額の決定通知書」として職場に届きます。

給与計算を担当する職員は、給与額と住民税額の不一致に必ず気づきます

そこから副業が発覚する可能性が極めて高いのです。

このルートでの発覚を防ぐには、確定申告時の「普通徴収」の選択が絶対条件となります。

無許可で副業を行った場合に科される懲戒処分の具体的な内容と重さ

もし無許可で副業を行い、それが服務規程に違反すると判断された場合、懲戒処分の対象となります。

懲戒処分には、法律で定められた以下の種類があります。

  • 免職:公務員の身分を失う、いわゆるクビ。最も重い処分。
  • 停職:一定期間出勤が停止され、その間の給与は支払われない。
  • 減給:給料が一定額減らされる。
  • 戒告(譴責):文書または口頭で厳重注意を受け、人事記録に残る。

副業の内容や悪質性、本業への影響度によって処分の重さは変わりますが、本業に大きな支障をきたした場合や、公務員の信用を著しく傷つけた場合は、停職以上の重い処分が下される可能性があります。

軽い気持ちで始めた無許可の副業が、公務員としてのキャリア全体を失う事態に繋がりかねないことを、絶対に忘れてはいけません。

まとめ公務員の副業は最新の情報を確認しルールを理解して計画的に始めることが成功の鍵

最後に、この記事の要点をまとめます。

公務員の副業は、ルールが複雑で注意すべき点も多いですが、正しく理解し、計画的に進めることで、あなたのスキルアップや収入増、そして地域貢献に繋がる大きな可能性を秘めています。

この記事のポイント

  • 公務員の副業は全面解禁ではなく、国家公務員と地方公務員でルールが異なる。
  • 副業を始める前には必ず所属長に相談し、正式な許可申請手続きを踏むことが絶対条件。
  • 許可されやすい副業(地域貢献、スキル活用など)を選び、税金の知識を身につけることが長期的に続けるコツ。

公務員の副業は全面解禁ではなく国家公務員と地方公務員でルールが異なる

公務員の副業は、いつからという問いに対しては「条件付きで既に始まっている」が答えです。

ただし、誰でも自由にできるわけではなく、国家公務員法や地方公務員法で定められた三つの義務(信用失墜行為の禁止、守秘義務、職務専念の義務)を遵守することが大前提となります。

特に地方公務員の場合は、自治体ごとに独自のガイドラインが存在するため、ご自身の所属する自治体の最新情報を確認することが不可欠です。

副業を始める前には必ず所属長に相談し正式な許可申請手続きを踏むこと

副業を成功させるための最も重要なステップは、正式な手続きを踏むことです。

やりたい副業が見つかったら、まずは上司に相談し、その上で決められた申請書を提出して、任命権者からの許可を得ましょう。

このプロセスを省略してしまうと、後で懲戒処分を受けるなど、取り返しのつかない事態になりかねません。

あなたのキャリアを守るためにも、誠実な対応が、副業への道を切り拓きます。

許可されやすい副業を選び税金の知識を身につけることが長期的に続けるコツ

公務員が副業を長く安全に続けるためには、許可されやすい副業を選ぶこと、そして税金の知識を身につけることが重要です。

地域貢献性の高い活動や、オンラインで完結するスキルベースの仕事などは、許可を得やすい傾向にあります。

また、副業所得が20万円を超えたら確定申告を行い、住民税を「普通徴収」にすることを絶対に忘れないようにしましょう。

これらのポイントを押さえることで、あなたは安心して副業に取り組み、新たなキャリアの可能性を広げることができるはずです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次